お客様の悩み

・グラビア印刷の工程にて、インクパンに有機溶剤を満たして作業をする際に有機溶剤が揮発して作業場に溜まり刺激臭がしていた。
・局所排気装置を設置するにあたって作業場のスペースが狭いので極力スペースを圧迫しない設計にしてほしい。

設計条件、施工日時

局所排気装置 外付け式フード 制御風速0.5m/s
2020年3月15日完了

田崎設備からの課題解決の提案・気を使った施工方法

ロールの交換やインクの充填などの日常業務に支障を来さないよう局所排気装置本体の幅(厚み)はできるだけ小さくすると共に、装置上部に開閉機能を設けインクパンの交換時にも障害にならないよう設計しました。
また、吸込み口には取り外し可能なパンチングメタルを設置しました。

パンチングメタルを採用した理由は以下のとおりです。
①吸込み口にわざと抵抗を加えることで、吸込み風量を平均的にすることができる。
②異物を吸い込んだ際にダクト内部まで行くことを回避できる。
③フィルターを使用することもあるが、今回はインクを使用していて、フィルターが目詰まりを起こしてしまう為、パンチングメタルを採用した。
④洗浄が容易である。

後面の印刷機の開口部に透明なロールカーテンで仕切りをすることで可視性を確保するとともに、疑似的に囲い式フードと同じ形にして吸込み効率を向上させました。
局所排気装置を正面に配置した場合に印刷用ロールの面を補足面として風速を測定し、制御風速0.5m/sを確保できるように設計しました。
実作業時に印刷用ロールの前面と後面が物理的に遮断させてしまい後面で揮発した有機溶剤が補足できない可能性があったため、後面にも補助として局所排気装置を設置しました。

施工後のお客様の声

お客様からは『作業場の刺激臭が減り、作業車が快適に作業できるようになりました。また、吸込み部(パンチングメタル部分)が取り外しやすいので洗浄がやり易いです。』とのお言葉をいただきました。

導入機器、台数

グラビア印刷機 
送風機 エバラ 2SRP31 1台