お客様の悩み・要望

既存の冷却槽と冷却設備を改造して凍結用ブライン槽を作り、真空包装水産物の凍結実験をしたい。

設計条件

・既存冷却槽(ボイル後予冷に使用)を改造して凍結槽にする。
・ブライン温度 なりゆき、ただし下限-15℃(冷凍機の仕様がET下限-20℃のため)

田崎設備からの課題解決の提案・気を使った施工方法

凍結用①冷凍機の許容蒸発温度-20℃を守るため、冷凍機の圧力スイッチの低圧側を調整しました。(低圧0.2mpaでON、 デファレンシャル*0.05mpa)

②冷却コイルの熱伝達率を向上のため、ブライン液の攪拌をどうするかを検討しました。
既存ブライン槽には撹拌装置がないため、槽内に新たにエア吹き出し配管を設置して均一の温度を保つ工夫をしました。
ブラインの循環ポンプにはダイアフラムポンプを選定し、ブライン槽より高い位置に設置しました。

③試運転及び生産の結果-14℃~-15℃のブライン温度をキープし、真空パックした水産物の凍結時間(+5℃から-5℃の到達時間)が1時間以内となりました。
これにより今まで以上の品質となり、お客様に喜んでいただけました。
既存の古い冷凍機を使用しての結果ですので、いずれ冷凍機を更新する際には低温用の冷凍機に交換することで更に低い温度での運用も可能です。

施工後のお客様の声

ブレイン槽お客様からは『実験的に既存冷凍機器を使っての装置を作っていただきました。
予想以上の結果(真空パック商品が1時間程度で凍結)を生むことができ、早くも製品の品質向上になくてはならない凍結装置となりました。
要望以上の設備にしていただきありがとうございました。』
とのお言葉をいただきました。

設備用途・機器構成・能力・台数

冷凍機     ERA-55(圧縮機呼称出力5.5㎾;7.5馬力)
        三菱電機製
冷却用熱交換器 ステンレス管
使用冷媒    R22
ブライン槽  (ステンレス製4.5㎥)
使用ブライン  主成分プロピレングリコール70%:水30%
攪拌装置    エアーブロア方式
ブロアポンプ  DF-200(ダイアフラム式)
        定格圧力19.6kpa空気量170ℓ/min
エアーノズル  VP-13にて製作 全長4m×2ヶ所