印刷工場内のオイルの匂いを無くしたい


栃木県那須塩原市にある印刷工場の工場長より、印刷工場の作業所内に機械から排出されるオイルミストが充満してしまいオイルの匂いが気になる。女性の方が多く働いていただいている職場ということもあり、どうしてもこの匂いをなんとか無くしたいとご相談がありました。


また、オイルミストが浮遊している状態も改善したいとのことでした。

排気と給気のバランスが重要

まず始めに印刷工場の作業所内を調査してオイルミストの発生源を特定するとともに、工場内の空気の流れや臭気を感じる場所を特定しました。
工場内に排気設備(有圧扇)がありましたが、全体換気としての排気のためオイルミストを収束し排気できる環境ではありませんでした。
そこで、解決策として次のような提案をしました。

①オイルミストの発生源の近くでフードを設け、オイルミストフィルターにてミストと臭気を捕捉した後、排気ファンにて排出すること。

②排気とのバランスを考え、給気を強制的に導入する。その際空調されている室内(24℃±3℃)の条件を保つことができるよう外気導入エアコンを設置する。外気導入の際に虫やホコリが室内に入らないようフィルターを通して外気を取り入れること。

③既存工場での改善を十分考慮し、メンテナンスがしやすい配置や高さを検討すること。

施工の際は負圧(排気量>給気量)にならないように送風機や空調機の静圧アップに気をつけるとともに全体換気を停止させ、陽圧化を実現することができました。

労働環境の改善に成功

工場長からは「工場内で働く女性の体を考えると、オイルミストが飛散している中働いてもらうのは申し訳なく思っていた。毎日働いてもらっている労働環境を改善することが出来、安心して働いてもらえるようになりました。本当にありがとうございました。」という声をいただきました。