お客様の要望
栃木県佐野市にある企業様から、塗装工程で囲い式フードがあるが、塗装する製品が細長く(最長2m60cm)、手前にはみ出して吹付け塗装をしている。
可能ならば、既存局所排気フードを活用しながら局所排気を法令に基づいてできないだろうかというご相談をいただきました。
対処方法
既存局所排気装置の吸込み開放面の両側に衝立を立てて使用していたが、風速測定をした結果、捕捉面(2700×750)での適切な風速が確保できず、吹付け作業場(捕捉面)がフードの外になってしまうため、プッシュプル方式を採用することにした。
吹出し側(プッシュ側)は、捕捉面に合わせ、3000×800の吹出しボックスを設置した。
吸込み側(プル側)は、既存の局所排気フードを利用するため、捕捉面のほうが幅が広くなってしまい、衝立だけでは制御風速が確保できなかった。そこで、既存フードの上部にフランジを設置するとともに、シートカーテンにより横の開口を塞ぐことで、制御風速0.2m/s以上を確保することができた。
現場の作業手順に合わせた局所排気装置が設計できたことで、使い勝手がよく、現場の作業に支障がない装置ができた。
既存局所排気装置を活用したため、コストダウンが実現した。
お客様の声
担当の製造課長「安衛法の基準を満たしながら、使い勝手とコストの両立を図ってもらい、たいへん満足しています。お世話になりました。」