有機溶剤の種類

有機溶剤については毒性を持つ物も多く、扱いに慎重を期さねばなりません。そこで昭和47年制定の労働安全衛生法に基づく省令として有機溶剤中毒予防規則が施行されています。有機予防中毒予防規則1条には対象となる有機溶剤が定められています。化学技術の進歩などで法改正も随時行われており、対象も増加しています。

1条には有機溶剤は有機溶剤または有機溶剤含有物(有機溶剤と有機溶剤以外の物との混合物で、有機用事を当該混合物の重量の5%を超えて含有するもの―としています。
第1種はクロロホルム、四塩化炭素、1・2-ジクロルエタン(別名二塩化エチレン)、1・2-ジクロルエチレン(別名二塩化アセチレン)、1・1・2・2・-テトラクロルエタン、トリクロルエチレン、二硫化炭素の7種。単一物質である有機溶剤のなかで蒸気圧が高く、さらに人体に甚大な害を及ぼすものがそろっています。有機溶剤すべてに言えますが、作業員の保護のために局所排気装置などを設けるほか、有機溶剤作業主任者技能講習を受けた有機溶剤作業主任者の存在が大きくかかわってきます。

第2種は40種と多く、アセトン、イソプチルアルコールなどアルコール系、クレゾール、クロルベンゼンと幅広くなっています。さらに酢酸イソプチル、酢酸イソプロピルなど酢酸系が続きます。そのほかトルエンから1-ブタノ―ル、メタノールなど。一般に有機溶剤として認識されるシンナーは主にトルエンを原材料としています。
第3種はガソリンから石油エーテル、石油ナフサ、石油ベンジンなど7種が基本。それに計54種の有機溶剤に掲げた物のみから成る混合物を、特別に項目を設けて55種としています。第3種は炭化水素が混合状態となっている石油系溶剤と植物系溶剤であって、沸点がおおむね200度以下で可燃性が強いものです。

有機溶剤は管理濃度、蒸気密度、比重、沸点、爆発限界などを把握して管理する必要があります。個々の有機溶剤の性質を十分に承知して業務に携わることが肝要です。有機溶剤に関する業務は有機溶剤の製造過程から、有機溶剤を使った塗装、壁や床張りなどの内装工事など幅広いものがあります。業務後の片付け・処理、有機溶剤等を入れたタンクの清掃なども十分に気を配ることが要求されます。これらの作業の指導、管理には有機溶剤作業主任者が当たります。

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